品質試験業務と業務改善活動、
双方の経験を活かせる当社を志望
「私の出身地の三重にも、グローバルな事業展開を行っている製薬メーカーの工場があるんだ」
それが当社に興味をもったきっかけでした。前職の後発品メーカーでは、製剤の理化学試験担当として品質試験を行い、試験責任者として試験計画立案、逸脱・変更管理、査察対応を行っていました。同時に業務改善活動のプロジェクトリーダーとして、試験業務の効率化や意識改善にも取り組んでいました。しかし、後発品の普及が進み、業界再編なども活発化する中で、これまでの経験を活かして一から新しい環境で働きたいという思いが強くなり、転職することにしました。
企業研究する中で、特に当社に魅力を感じたのは、いち早く再生・細胞医薬分野に取り組んでいること、そしてグローバル企業としての歩みを加速させている点でした。また面接で、前職での業務改善活動の経験が生かせる機会があると聞き、心惹かれて入社を決めました。
入社時は、転職者であるがゆえに、会社への帰属意識が持てるのだろうかという漠然とした不安を感じていましたが、それはすぐに払拭されました。
当社は2033年の目指す姿として、グローバル・スペシャライズド・プレーヤー(GSP)の地位を確立することを表明しています。そして、この目標に向けて従業員一人ひとりが必要な行動・変えるべき行動を経営の意思として定め、周知し、浸透させていくための取り組みが積極的に行われています。その活動から会社のビジョンや経営者層のメッセージをより身近に感じることができました。また、セミナーなどで普段交流することがない部門の方と話をする際にも、全従業員が共通の認識を持ち、同じ方向を目指しているという一体感を感じることができました。

製品の課題を客観的かつ科学的に究明。
品質向上のために、様々な取り組みを行う
鈴鹿工場は、原薬・中間体の製造から製剤、包装工程まで一貫して行う、医療用医薬品の生産拠点です。固形製剤だけでなく、注射剤など様々な剤形の製品を取り扱い、国内や海外に向けて出荷しています。そのためGMP※遵守はもちろん、様々なガイドラインに従って医薬品の品質を保証するとともに、試験自体の信頼性の確保やさらなる品質向上のための検討や改善なども行っています。
その中で私が所属しているグループでは、原料・原薬、製剤、資材、微生物などの品質試験を行っており、私は試験検査責任者として主にラボ調査や逸脱対応、検討試験、業務効率化の推進などを担当しています。試験で何か問題が起きた際にはその原因を客観的かつ科学的に究明し、問題のある製品が市場に出ることを未然に食い止めるという重要な役割も担っています。
そのためチームにおける試験データの取り扱いや試験操作についての教育訓練といったことにも力を入れて取り組んでいます。
品質を担保するために、世界的に必要性が高まっているのが「Quality Culture」の醸成です。これは、企業が品質に対する共通の理解を深め、組織全体でその品質を実践できる環境整備を構築することで医薬品の信頼性を高めていくというものです。
私は、この「Quality Culture」醸成のグループにおけるプロジェクトリーダーに選出され、実践に向けて活動しています。人の意識や行動を変えていくということは課題も多く、時間もかかりますが、挑戦なくして成長はありません。上位者の理解やサポート、プロジェクトメンバーや実際に取り組んでいただいているグループ員の意識の高さや真面目さを推進力に、一歩一歩、進めています。
グループ全体の品質への意識向上を目指すとともに、自分自身のスキルアップも図っています。今後は、品質管理責任者から業務のノウハウを学び、技術部門など他部門とも連携を取りながら知識を深め、成長していきたいと思っています。
※GMP(Good Manufacturing Practice): 医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準